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靴好きが次に目指すのは上質な靴下

2013年11月27日

靴好きが次に目指すのは上質な靴下

高級紳士靴ブームといわれて10年、今では若者も本格紳士靴を履くようになり、靴まわりのアイテムにも注目が集まっている。ロングホーズの正統派ドレススタイル、着こなしのアクセントに色柄靴下、こなれた素足風のシューズインソックスなど靴下を上手に履きこなす洒落者を多く見かけるようになってきた。今回はそんな注目度上昇中の靴下の本質に迫ってみたい。

靴下特集

一日の終わりに違いが実感できる上質な靴下の優れた履き心地

履き心地の良い靴下とはどんなものなのか。それはつま先から踵まで、きつくもなく、ゆるくもなく、それでいてズレない、履いていることを忘れてしまうような靴下である。靴下の良しあしを見た目で判別するのはむづかしいが、履いてみるとその違いは明らかで、靴下を脱ぐときに一日の疲れが軽減されていることを実感できる。
そんな上質な靴下はそれなりの価格がするものだが、靴下は試着ができないアイテムで、とりあえず1足買って試してみるしかない。今回は特に履き心地に影響する「作り」と「素材」に注目した靴下選びのポイントを、高い品質とデザインで海外からも注目されるソックスブランド「グレン・クライド」の橋本社長にうかがった。

快適な履き心地を生む3つのポイント

1.伸縮性ある裏糸がフィット感を高める

靴下全体のフィット感は伸縮性のあるナイロン、ポリエステル、ポリウレタンなどの化学繊維を裏糸として編み込むことで実現する。天然素材100%の方が品質の良い靴下のように感じるが、実はフィット感はあまり得られない。履き心地の良い靴下は熟練職人の経験と技術で、何万種類もある表糸に一番ふさわしい裏糸が選ばれ、最適な機械で編み上げられたもの。表糸、裏糸、機械、この3者の絶妙なバランスが快適性を生む。特に裏糸の選択によって靴下の品質が決まるといっても過言ではない。

右の写真は、左側が表面で右が裏面。ピンクのボーダー部分の裏面を見るとネイビーの糸が被っている、これが裏糸。

伸縮性のある裏糸

 

つま先・踵を立体的に編む

2.快適な履き心地を生む立体的な仕上げ

さらにフィット感を決定付けるのは、つま先と踵の部分である。靴下は足のフォルムに沿って立体的であることが求められる。踵の形に丸みを持たせてフィットさせることで動いてもズレにくくなり、つま先の丸みによって生まれるゆとりが足指まわりのキツイという感覚がなくなり足を包み込むような快適な履き心地が実現する。靴下にはつま先と踵のサイドに編目の違う「ゴアライン」と呼ばれるものがあり、これがつま先と踵を立体的に編むために必要な部分になっている。

左の写真のつま先と踵の部分に、斜め45度に入った網目がゴアライン。

 

3.つま先のゴロつきを解消するリンキング

つま先部分は敏感な足指が常に接しているため、仕上げには特に繊細さが求められる。上質な靴下にはつま先を閉じる加工にリンキング縫製が用いられている。この縫製は、上下の編み目を一目一目合わせて縫っていくため縫い目がフラットになりゴロつきがなく、長時間靴を履いた時にも不快感がない。リンキングには職人が1つ1つ丁寧に編み目を合わせるハンドリンキング(高級と言われる靴下はこの仕様が多い)と、機械で行う自動リンキングがある。かがり縫いのため伸縮性にも富み、洗濯を繰り返しても型くずれしにくい。各メーカーの商品にはリンキングを表す印しがある場合が多いので品質を見極める分かりやすいチェックポイントだ。

右の写真は、左側がリンキングで右がロッソ。リンキングには縫代が出ていない。

つま先のリンキング縫製

 

靴下の丈はTPOで使い分ける

様々な丈の靴下が販売されているが、それぞれにふさわしいファッションが存在する。カジュアルについては自由だが、フォーマル、ビジネスでは向き不向きがある。色柄についてもルールはあるが、まずは靴下の丈について考察してみよう。

 

靴下の丈イラスト&写真

①ロングホーズ(踵を基点に約38cm)

足を組んだ時にもすねが見えない膝下丈の靴下。英国紳士の伝統的なスタイル。スーツにおすすめ。

②クルーソックス(約25~28cm)

日本の夏は高温多湿のためオン・オフ、スタイルを問わずこの丈が主流。

③スリークォーター(約15~20cm)

踵から履き口までの長さが約15~20センチの靴下。

④スニーカーソックス

くるぶし下くらいの丈で名前の通りスニーカーにあわせる靴下。アンクルソックス、ショートソックスとも呼ばれる。

⑤シューズインソックス

靴の履き口以下丈の見えない靴下。素足履きのように見えて靴内がベタつかないのでスリッポンタイプの靴に最適。

 

素材による履き心地の違い

コットン

オールシーズン活躍するコットン

コットンは肌触りがよく通気性・吸湿性に優れ洗濯にも強い。オールシーズン使えるもっとも靴下に適した素材。コットンの種類は繊維長で分類され34.9ミリ以上を超長綿という。希少な超長綿はシルクのような風合いをもつ高級素材で、英国王室以外に門外不出だったシーアイランドコットンやエジプト綿、スーピマ綿が有名。超長綿の靴下は柔らかで耐久性もあり、洗濯しても縮みが少ない。

ウール

温かく蒸れない、冬に機能的なウール

ウールは縮れ(クリンプ)が多い繊維で保温性が高く冬用の靴下に適した素材。吸水性に優れ、排湿性もあり蒸れの不快感がない。さらに、伸縮性・弾力性にも優れている。ウールは大別して毛足の長い羊毛を使った滑らかで光沢のある梳毛(そもう)と、短い羊毛を使った粗い質感の紡毛(ぼうもう)があり、肉厚のソックスには紡毛、薄手のソックスには梳毛を使用する。

 

リネン

シャリ感と速乾性が夏に最適なリネン

リネンは通気性が良く、吸水・吸湿性や速乾性に優れた清涼感ある素材。水に濡れると強度が増すので洗濯にも強く、夏用靴下に最適。シャリ感のある独特な風合いと天然素材ならではの機能性で混紡されることも多い。

シルク

美しい光沢と滑らかな肌触りのシルク

シルクは夏は涼しく冬は暖かで、吸湿性にも優れた素材。滑らかで、紫外線の吸収や抗菌、静電気防止効果もあり肌に優しいが、水に濡れると縮みやシミがでやすく、摩擦にも弱く毛羽立ちやすい。デリケートで美しい光沢のシルクはエレガントなドレスソックスに最適。

 

靴下の可能性を追求し、世界に認められたグレン・クライド

グレン・クライドの歴史は1992年、東京掘船の工場の一角に、創業者である橋本満氏が机1つと電話を借りてスタートしたときから始まります。その翌年には世界で初めてアンクルソックスを発表。この画期的な商品は大ヒットをおさめました。
さらに世界最高級綿「シーアイランドコットン」を使用した日本で初めてのカジュアルソックスの開発や、ローゲージでのハンドリンキングによるつま先縫製の採用など、常に素材や技術、機械の研究に取り組みながら品質向上にチャレンジしています。
2011年には海外展開を本格的にスタートし、2013年1月にイタリアで毎年開催される世界最大のメンズプレタの見本市ピッティ・イマジネ・ウォモに出展。これを機に、国内はもとより世界各国の名だたるショップに製品を供給。日本を代表するソックスブランドとして、新たなる展開に期待が寄せられています。

グレン・クライド

お問合せ:グレン・クライド TEL.03-3823-7631 glen-clyde.com


 

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