秘めた実力を知れば持つ喜びが大きくなる
実力派腕時計ブランド
第4回 シェルマン
1971年に創業し、数々の歴史的な名品や気鋭の時計作家を紹介してきたシェルマン

シェルマンは1971年(昭和46年)に「Antiques&Collectibles Shellman」として銀座にオープンします。1978年には表参道の「ハナエ・モリ アンティークマーケット」に出店。その後も伊勢丹新宿店やバーニーズ ニューヨーク新宿店、銀座店といった人気ストア内に店舗を構えるなど、アンティークウォッチの魅力を幅広い世代に提案してきました。現在のようにアンティークウォッチが見直される以前から、パテック・フィリップを中心とする老舗高級ブランドを紹介してきた実績は計り知れません。しかもコンディションの良いもののみを厳選し、アフターケアにも責任をもって対応してきました。その一方で、日本でまだ知られていないスイスの時計師やブランドを積極的に紹介していきます。1987年にジュネーブの時計師スヴェン・アンデルセン氏と交わした契約を皮切りに、1997年には「ロジェ・デュブイ」、2000年には独立時計師の「フィリップ・デュフォー」と契約を結んでいます。また、腕時計だけでなく革ベルトで有名なフランスのカミーユ・フォルネ社と合弁で、1992年に株式会社カミーユ・フォルネ ジャポンを設立します。これらすべての経験を踏まえてシェルマンオリジナルウォッチが誕生するのです。

シェルマン銀座店 東京都中央区銀座5-9-12 ダイヤモンドビル1F
TEL.03-5568-1234 www.shellman.co.jp

あえてクオーツムーブメントを選択した
シェルマンならではの独創性

シェルマンがオリジナルウォッチを発売したのは1995年6月のこと。創立25周年記念モデルとして「ミニッツリピーター」を300本限定発売。翌’96年には「グランドコンプリケーション」を発売し、ウォッチ・オブ・ザ・イヤー(ワールドフォトプレス社主催)を受賞しています。さらに1997年にはスイスのラ・ショードフォンにある国際時計博物館の永久展示品に認定されます。2002年に発表した「ワールドタイム ミニッツリピーター“クロワゾネ”ダイヤル」も続いて永久展示品に認定されるという名誉に輝いています。これらに共通していることは高品質という以外にクオーツムーブメントを使用していることです。アンティークウォッチの楽しみのひとつは機械式ムーブメントです。その魅力を知り尽くしているシェルマンがあえてオリジナルウォッチにクオーツを選びました。その理由は気軽に複雑機能を楽しんでほしいという思いからです。もしも機械式のムーブメントを採用すれば販売価格はもちろんのこと、数年に一度かかってしまうメンテナンス料金も高額になってしまいます。それに将来故障した際のパーツの安定供給も心配です。動力源をクオーツにすることで得られるメリットの方が大きいという、ユーザーのことを考えた老舗シェルマンならではの賢い選択です。

高級時計のエッセンスを楽しめる本格仕様ss

クオーツムーブメント=量産の廉価モデルというステレオタイプの考えはシェルマンのオリジナルには通用しません。ケースやダイヤル、時分針、ブレスレットに至るまで最高品質のオリジナルにこだわることで、装着時の高級感を高めています。たとえば「グランドコンプリケーション」シリーズを見てみると、ダイヤルは最新のテクノロジーを使って、アンティークウォッチの質感を思わせるギ・ロッシェ装飾をみごとに再現しています。時分針もリーフ型とドルフィン型を使い分けるなど、的を射たバランスの良いデザインです。また、ムーンフェイズには金箔ないし銀箔を貼り込む手法を採用。クラシックモデルの場合、2段式(ステップド)ベゼルにするなど、歴史的名品へのオマージュを表しています。長年にわたって最高級のアンティークウォッチを取り扱ってきたシェルマンだからこそ実現した、本格仕様のオリジナルウォッチです。

文:倉野 路凡