WOLFGANG PROKSCH ウォルフガング・プロクシュ
ドイツの機能主義が生み出したミニマルでスタイリッシュなアイウェア
1

ウォルフガング・プロクシュ氏

「自分のスタイルを持ち、自分自身を表現できる人に掛けてもらいたい」
 自身のアイウェアについて、ウォルフガング・プロクシュはそう明言しています。プロクシュのアイウェアは、それほど個性的だということですが、だからといって奇抜なデザインを採り入れたり、派手な装飾を施したりしているわけではありません。そのコンセプトはクラシック・ミニマルです。ミニマルとは装飾的な部分を削ぎ落とし、形も色もシンプルに表現するアート手法ですが、プロクシュの作品はミニマルとは何かを明確に示しています。
 けれどもプロクシュはシンプルでありながら、繊細かつ大胆という、相反する要素を巧みに表現しています。それは普遍的なデザインを求めず、常に先進的でいたいという彼自身の思いの表現でもあります。
 プロクシュのデザインの特徴のひとつに、スクエアに近いやや下がり気味なレンズシェイプが挙げられます。そこから得られる視野の広さは、プロクシュがいかに機能性を重視しているかの証であり、そんなところにも彼の持論が反映されているのです。

1

フロントとテンプルを板バネ丁板でつないだプロ
クシュ特有のスウィングヒンジ。板バネはβチタン
で、側頭部にフィットし高い装着感を生み出す。

 プロクシュがいかに機能性に優れたアイウェアであるかを知るもうひとつの特徴として、βチタンの板バネ丁板を用いたスウィングヒンジがあります。フロントとテンプルをスウィングヒンジでつなぐことによって、非常に高いフィット感を得ることができるだけでなく、デザイン的にもシンプルで美しいラインに仕上がっています。
 さらには生地に3層のレイヤー構造を採り入れたり、フロント両端を曲げ込んだ、いわゆる曲智タイプのセルフレームを用いたりなど、常にアイウェアデザインの可能性を追求する姿勢は、まさしくモードの最先端をいっていると言っても過言ではないでしょう。
 他のアイウェアデザイナーから影響を受けることなく、オリジナル性の高いデザインでアイウェア業界に刺激を与え続けているプロクシュ。再び彼の言葉を借りれば、彼のコレクションは「人に選ばれる眼鏡ではなく、掛ける人を選ぶコレクション」なのです。

FACIAL INDEX NEW YORK COMPLEX

最上部写真中の商品:メガネ/ウォルフガング・プロクシュ 〈WP-0709〉 ¥39,900
時計/ラディオン ¥199,500、カフリンクス ¥16,800(問:スティーヴ TEL.03-5467-5475)、
ボールペン/カラン ダッシュ ¥15,750(問:カラン ダッシュ ジャパン TEL.03-3568-3777)

文:有澤 隆 商品写真:綿屋 修一