スティーヴ石内氏が語るセレクトショップの魅力。
スティーヴ石内氏が語るセレクトショップの魅力。

2005年8月に表参道・青山学院近くにオープンし、大人のセレクトショップとして人気のスティーヴ。オーナー石内氏の人柄を感じる居心地の良い空間は、氏本人のブレることのないこだわりで作り上げられている。今回はオーナー石内氏へのインタビューを通してスティーヴの世界観と、そのこだわりが反映されたアイテムを紹介します。

取り扱っているアイテムすべてに石内さんの趣味性が反映されている

boq_石内さんは「インポートだけの小さなショップを目指してスティーヴを立ち上げた」と伺ってます。小さい店の魅力をどのようにお考えでしょうか。

石内_やはり自分の好きなものを取り扱えるというのが一番の魅力でしょうか。満足できるクオリティーのものを厳選して揃えて、すべて自分の目の届く範囲でコントロールできるのは、こういう小さなお店だと思います。
大きなセレクトショップの場合はどうしても利益を最優先してしまい、人気のあるブランドの売れ筋のものを売ることになってしまう。別注をかけてそれなりに個性を出してはいるのですが・・・。 その点、うちのようなお店だと、あまり知られていないハイクオリティーなものを取り扱うことができるんです。クロージングや靴、バッグ、小物まで私が見て選んだものですから統一感もありますし、お客さんにも自信をもってすすめられます。有り難いことにリピーターになってくれる方も多く、長いスタンスでお客さんと密な関係を築いていけます。

boq_では、インポートものに惹かれる理由とは。

石内_インポートものは、"もの"としてのクオリティーだけでなく、文化的な背景があると思います。たとえばミラノのブランドならその街の雰囲気や空気感、色などが必ずありますね。海外ものを真似したメイド・イン・ジャパンにはあまり魅力を感じません。やはりオリジナリティーがないからでしょうか。たとえインポートものでも量産品になると、インターナショナルなデザインになってしまい、残念ながらその国の匂いが薄れてしまう。
インポートものでも量産品ではなく、作り手の顔が見えるもの、職人のプライドが感じられるものに心惹かれます。結果的に価格が少し高くなってしまいますが、普通の方が少し頑張れば手が届く価格帯のものを選ぶようにしています。
とくに贔屓にしている国はなく、イタリアやフランス、イギリス、ベルギーなどのブランドを揃えています。個人的にはそれらのアイテムをミックスしてスタイルを作り上げていくのが楽しいですね。それがお客さんの自己表現に役立てればいいと思っています。

完成したプロポーションを楽しめるプレタ

boq_ところで、最近はオーダーメイドが注目されていますが、スティーヴではプレタ(既製品)が中心ですよね。そのあたりはどうお考えですか?

石内_プレタは靴にしろ服にしろパタンナーやデザイナーが関わっています。優秀な人たちの手にかかると完成したプロポーションが出来上がり、とても魅力的なものになります。
一方、オーダーメイドの服や靴はその人の体型に合わせて作るため、着心地や履き心地はいいですが、見た目の美しさが損なわれるときがあります。価格も高いですから標準体型の人はプレタで十分だと思います。ちなみにお店ではパーソナルなサービスとして、フィッティングを行わないパターンオーダーを行っています。

心に余裕を与えてくれるアンティーク

boq_最後に石内さんのルーツを知るためにも、マイフェイバリットを教えてください。

石内_展示会や買い付けに行くと必ず選んでしまうのが、バックベルトの付いたジャケットやポロコート、タッセル付きの靴、ベルトレスのスラックスです。お気に入りというより、むしろオブセッションですね。
色ならモスグリーンやオリーブグリーン、ブルーグレーなど。服地ならツイードなどの紡毛系が好きです。パターンオーダー用の服地としてデッドストックのツイードを扱っています。もともとアメリカ東海岸が好きだったので、おそらくトラッドの刷り込みなのでしょう。
あと、趣味の世界ですがアンティークは好きですね。いま愛用している腕時計やシステム手帳も以前ロンドンで買ったものです。他に古地図やトレー、灰皿などの小物も気に入ったら買ってしまいます。
古いものはデリケートで壊れやすいため愛着をもって接しないと駄目ですね。現在は効率や機能性、便利さで世の中が成り立っているので息が詰まることもあります。心に余裕を与えてくれるのもアンティークの魅力のひとつですね。

Steve(スティーヴ)
〒150-0002
東京都渋谷区渋谷2-3-6 Seikou Bld.1F
TEL&FAX.03-5467-5475
Mail:steve@mh.point.ne.jp
営業時間:12:00〜20:00 店休日:月曜日
http://www.steve.co.jp/index.html
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文:倉野 路凡 写真:新城 孝