シェルマンで見つける アンティークの愉しみ Part11
今だからこそ、角型時計のススメ

今年も4月にバーゼルワールド、ジュネーブ国際高級時計サロンという、
時計愛好家には待ちにまった世界の時計2大展示会が開催されました。
人気ブランドの最新モデルをはじめ、新機構や新デザインなど、
時計愛好家を驚かせるニュースが目白押しの展示会となりましたが、
例年通りいくつかの大きな傾向がありました。

防水性などの実用性に特化したオーバースペックウォッチと呼ばれるモデルの登場や、そんなスポーティーなモデルにゴールドやジュエリーをセッティングしたラグジュアリーモデルの台頭、アンティークでもお馴染みのオリジナルモデルを踏襲した復刻ブームの再燃。
そして、ここ数年の傾向ともいえる時計のデカ厚化現象。これまで大型と呼ばれていたケースサイズ40ミリのモデルが一般化し、42ミリ、44ミリが当たり前の時代になってきたという印象を受けました。
さらにこうした丸型時計のサイズアップに加えて、今回はレクタンギュラーやスクエアタイプなどの角型時計の全体的なサイズアップも目立ちました。ディスプレイスタンドに飾られ、ショーウィンドウのなかで輝く時計を鑑賞していると、確かにその時計の素材の質感や佇まいに高級感や圧倒的な存在感を感じます。ただ、残念ながらそれを自分の腕に実際にのせたときのイメージが湧きません。
私ももともと腕が細い方なのですが、ことサイズという点で考えると、昨今の時計トレンドはいささか日本人に厳しいのでは? と感じずにはいられません。
特にスーツなどのフォーマルなシーンにマッチする時計を選ぶのはますます難しくなっているような気がするのです。ビックサイズの時計をオフの安らぎ時計としてセレクトができるくらいの余裕とゆとりがあれば一番なのですが、決して安くはない価格で購入したお気に入りの時計はなるべく長い間着けていたい。これは誰しもが思うことではないでしょうか?
現行時計のサイズダウンという観点からアンティークウォッチをオススメするというのはよくあるお話ですが、今回はそのサイズダウンにさらにヒネリを効かせたセレクトとして、レクタンギュラーやスクエアタイプに代表されるアンティークウォッチの角型時計をいくつかご紹介します。

いくらフォーマルなシーンとはいえ、袖口からわずかに覗く腕時計には、やはりある程度の存在感やブランドステータスは欲しいものです。
その点でも角型時計は丸型時計以上のインパクトがあり、腕の細い日本人の細い手首にもあわせやすいという利点があります。
というのも、今回掲載のなかでも比較的サイズの大きいと思われるロンジンの防水ケースで43ミリ×23ミリ。縦の長さに対して、幅がスリムなので、腕への装着感はもちろんのこと、見た目にも実際のサイズより大きさを感じさせないつくりになっています。
そして今回掲載のモデルはロンジン、オメガ、ロレックス、ジャガー・ルクルト……。
名門ブランドのアンティークとして、いずれも現代の同ブランドの時計とは違った趣と魅力をもったモデルばかりです。ブランドステータスも十分にアピールできるラインナップといえるでしょう。
ダイヤルの焼け具合が時代を感じさせる1940年代の防水ケースのロンジンは、上下のクリップでケースと裏蓋を固定するという、アンティークウォッチのなかでもなかなか珍しい仕様の一本ですし、28ミリ×28ミリのオメガもシンプルながら可愛らしいデザインに加えて、ケースも薄めなので、カジュアルからフォーマルまで幅広いシーンで活躍しそうなアイテムです。
写真のロレックスも、現行のスポーツモデルやアンティークのバブルバックとは一線を画す、エスプリの効いたデザインワークが堪能できる一本です。プリンスを思わせるクラシックなデコダイヤルですが、この年代のロレックスのダイヤルデザインに惹かれるコレクターも少なくありません。
そしてアールデコといえば、角型時計の王道、レベルソ。1931年にポロ競技に耐えられる構造を、ということで発表されたこのモデルも33ミリ×23ミリという日本人の腕にもぴったり映えるサイズで、長い年月を経てきた味わいと佇まいを備えた一本です。反転ケースの可動もスムーズで、とても1930年代につくられた時計とは思えません。
光り輝く真新しい現行のレベルソも魅力的ですが、さり気なく袖口から覗いた時計がたまたま、こんな時計だったなら、その人の趣味やセンスの奥深さを感じることでしょう。
一点ものというアンティークのなかでも丸型以上に選択肢の少ない角型時計で自分にあった時計選びをする。それは時計選びのなかでも最も個性やセンスが問われる難しいセレクトかもしれません。でもそうして選び抜いた時計には必ずや、オーナーとシンクロした高い風格や気品が宿るに違いありません。
皆さんもぜひお店のスタッフに相談しながら、オンリーワンの角型時計探しにチャレンジされてはいかがでしょうか?

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協力:シェルマン