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トラヤ帽子店

2012年6月10日

紳士のスタイルを完成させる戴帽のすすめ

銀座和光から京橋方面に歩いていくと、帽子のディスプレイが目に飛び込んできます。大正6年(1917年)に創業したトラヤ帽子店です。もともと神田神保町のすずらん通りに店を構えていたのですが、昭和5年(1930年)に銀座へ出店。昭和35年(1960年)から現在の二丁目へ移転し、営業を続けているという、まさに老舗中の老舗です。

戦前の銀座ともなれば紳士の頭には必ずといっていいほど帽子があったものです。昔の本によると、当時のトラヤ帽子店は大晦日の夜遅くまで営業していたようです。というのも年始に新しい帽子をかぶって挨拶に行く人が多かったからです。紳士にとって欠かせない大切なアイテムだったのです。

さて、現在のトラヤ帽子店を覗いてみると、細長い店内には帽子が所狭しと積み上げられています。季節によって商品も入れ替えられ、秋冬はフェルト帽、春夏はパナマ帽が並びます。今の季節ならパナマ帽です。勤続30年のベテラン店長の大滝雄二朗さんによると、「イタリアのボルサリーノ、イギリスのクリスティーズ、アメリカのノックス(ライセンス)、トラヤ帽子店のオリジナルなどのパナマ帽が揃っています。最近では20代の若い方でもボルサリーノを買われる方がいます」とのこと。

パナマ帽に使われているは南米エクアドル産ヒピハパと呼ばれる繊維で、これを細く裂いて紐状にしたものを、人の手で編み上げたものです。帽体と呼ばれるこの状態から各帽子メーカーが独自の型に入れて、プレス、糊付け、乾燥を繰り返して、ようやく完成します。

お話をうかがった店長の大滝雄二朗さん。さすが帽子姿が何とも粋だ。

ところ狭しと帽子が並ぶ店内。

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