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ぷんぷく堂

2015年7月18日
ぷんぷく堂

何気な文具から元気をもらえるのが嬉しい、
ユルそうで実はエッジなお店!

 

京成電車が江戸川を渡り千葉県の市川市域に入ると、それまでの下町っぽい雰囲気から緑豊かな閑静な住宅街へとガラリと変貌するのに驚かされます。その中心地・京成八幡駅から線路伝いに葛飾八幡宮や市川市役所を見つつ暫く歩いてゆくと、今回の訪問先である文具店「ぷんぷく堂」が姿を現します。

 

平日の営業は、何と夜の7時から!

 

文具店といっても「ぷんぷく堂」は世間一般の文具店とは様子が随分異なります。まずは営業時間。平日と土曜日は19時から22時までと、たった3時間しか営業していません。もともと店長である櫻井 有紀さんの本業との兼ね合いから決まった苦肉の策だったのですが、これがかえって注目を集めるきっかけとなったようです。このお店は総武線、そして都営新宿線の終点である本八幡駅からも歩ける場所にあるので、都心から思いのほか短時間で訪れることができます。だからでしょうか、「会社帰りに余裕で立ち寄れる!」と東京圏の各地域からお客様が、噂を聞き付け次々とやって来ます。

 

2012年の開店当初は7対3で男性客が多かったそうですが、今は男女半々とのこと。櫻井さん曰く「男性のお客様は1人でいらっしゃる方がもっぱらで、あらかじめ候補をある程度絞り込んで来られる方が多いですね。対照的に女性のお客様は2~3人のグループの方が主流で、店内であれこれ発見するのを楽しまれる方が多いですよ」お世辞にも広いとは言えない、3人入れば満席の店内の各所には開閉可能な引き出しが沢山あり、そこには「一度使ってみたい!」と思わせてくれる商品が軒を連ねます。確かにいつの間にやら宝探し的な感覚になってしまい、時が過ぎるのを忘れてしまいます。

 

ありそうで見付からない、
そして使い勝手の良い文具が並ぶ

 

ぷんぷく堂のさらなる特徴は、置いてある商品のセレクション。メインは鉛筆と糸綴じノートですが、巷の文具店やネットショップで売られているものはまず、見付けられません。人気のあるものや目新しいものの代わりに、櫻井さんが「これは!」と思ったものだけを扱うのがポリシーなのです。例えば鉛筆は、大手の文具店ですら見ることのできない珍しい商品が新品・デッドストックの境目なく並び、しかもその大半が一本単位での購入も可能。「JANコードの管理とかが面倒で、最近は3本パックで売られるケースが増えているのですが、鉛筆って銘柄ごとに持った時の重量感や手への当たり具合が、それぞれかなり異なる筆記具なので、それをまずは知ってもらいたくって…」

 

他にも大手文具メーカーで廃盤となった綴じ込み表紙にオリジナルのメモパッドを組み込み新商品として再生させるなど、櫻井さんの観点はユニークかつ合理的。前出の鉛筆でも、ちょっと懐かしい感じのイラストが描かれたものは敢えて、濃い目の4Bや6Bのもののみ仕入れています。「実はこの鉛筆のこの硬さが、電話のメモをサラサラ取るのにもの凄く適しているからなのです。学校で習字や絵を描く時のためだけに使われるのなんて、それこそ勿体無いじゃないですか。イラストを見ているだけでも気分転換にもなりますから」外観だけで「古い・新しい」とか「大人向け・子供向け」とかを決め付けたりしない姿勢に、何と言うのか、自らの視野がパッと広がるのを実感できるのです。

 

櫻井さんから買うのが楽しいのです!!

 

そして何より、『文具は自分のテンションを上げる道具』をモットーにする櫻井さんの明るく優しい人柄が、このお店の最大の吸引力なのかもしれません。話しているとこちらも気分が自然と快活になって行くのがわかり、1本の鉛筆を買うためだけに都心から車を飛ばして来られるお客様とか、他店で買ったばかりの万年筆を自慢しつつそれをフル活用するためのノートや原稿用紙をまとめ買いに来られるお客様がいるのもうなずけます。営業時間が夜主体で、しかも柔らか目の照明なので、ついつい子供の頃の文房具店へと心が戻ってしまいますが、それだけではありません。「ぷんぷく堂」は本当に何気ない文具を通じ「前向きな気持ち」まで得ることのできる、実に懐の深いお店なのです。

ぷんぷく堂

懐かしい装丁と書き味の良さで定評のあるツバメノートだが、このA3サイズ「ガリバー」を置いてあるお店は実に希少。ゲームクリエイターやアーチストがアイデアの構想用に買うケースが多いとか。端部にミシン目があるので切り離しても使える。税込み価格1944円

 

ぷんぷく堂

発売されたばかりのオリジナル商品「スキマメモ」は、文字通り隙間で使え隙間にしまえる便利なアイテム。ジョッター代わりにはもちろん、中の紙が方眼なのでTo Doリストとしても使える。表紙のスタンプは櫻井さん自身がゴム印で押してます。税込み価格454円

 

ぷんぷく堂

鉛筆の友である鉛筆削りは、良品がなかなか見付けられない文具の典型。カール事務機のエンゼル5プレミアムはボディの安定感が高く削り心地も快適。押さえ口にゴムを噛ましてあるので鉛筆を傷つけにくいのも特徴だ。税込み価格2700円

 

ぷんぷく堂

ぷんぷく堂の店長の櫻井 有紀さんはとても快活な方。「この人のセレクションなら間違いない!」と思わせてくれる雰囲気をお持ちです。このお店に行くと文具を買うだけでなく、必ず元気もお土産に付いて来ますよ!

 

ぷんぷく堂

 

ぷんぷく堂

 

ぷんぷく堂

 

ぷんぷく堂

 

ぷんぷく堂
 
  • ぷんぷく堂
  • 〒272-0021 千葉県市川市八幡5-6-29
  • TEL.047-333-7669(ただし以下の営業時間内に限ります)
  • HP:www.punpukudo.jp
  • 営業時間:19:00~22:00(月~土) 12:00~19:00(第一日曜日・祝日)
  • 定休日:毎週水曜日・第一日曜日以外の日曜日
  • 文:飯野 高広
 
 

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