男性も中年にさしかかると重力には逆らえず体の肉が落ちてきます。そんな中年以降の男性が最も魅力的に見える装いはスーツと着物です。構築的なフォルムと上品なセクシーさが醸し出されるスーツをワードローブからはずすなんて!ビジネスウェアのカジュアル化が進む中でも、上質なスーツでびしっと決めましょう。今年の秋、スティーヴは「スーツ」をお勧めします。フレスコと呼ばれる皺になりにくい生地で仕上げたハンドメイドスーツです。 スーツ357,000円(サルトリア サビーノ)。

カシミアシルクは非常に便利な素材です。カシミア100%に比べて薄手な為、ちょっとした温度調節に使えますし、ジャケットのインナーにも使えます。マフラーなどは分量がかさばらないので、胸元にきれいに収まります。それでいて風合いは、両素材の良いところを併せ持ったような素晴らしさ、柔らかさとしなやかさ、適度な光沢が魅力の万能素材です。アボンチェッリは、薄手素材のニットウェアが得意な歴史あるメーカー。そのカシミアシルクニットにフェデリのストライプ柄のマフラーを合わせました。 ニット87,150円(アボンチェッリ)、マフラー65,100円(フェデリ)。

カシミアとメリノウールを使ったスポーツジャケットです。フェデリのトリコロールのカシミアマフラーを合わせました。こんな装いでガールフレンド(もしくは奥様)と一緒に小旅行にでも行きたいですね。紅葉の時期にライトウエイトのスポーツカーに乗って! ジャケット134,400円(クリスティアーノ フィッソーレ)。

ネイビーブレザーにグレースラックスのような定番的なコーディネイトはかえってその着こなしが難しいものです。上質なものを上手に着ないと差別化ができずに埋もれてしまうのです。また、グレースラックスの色の濃さも重要です。明るければスポーティーに見えますし濃くなるほどドレッシーに見えます。写真は、ナポリタンテイラーによるハンドメイドのブレザー、アウトポケットの形とボタンが特徴的です。ロータのウールスラックスを合わせました。 ブレザー255,150円 (サルトリア サビーノ)。

ウールコットンという素材を見るたびにコウモリを思い出します。「ウールなのかコットンなのかはっきりしてくれ」といいたくなるのです。ドレスに合わせたら良いのか、それともカジュアルに履くべきか?ただメンズファッションのルール自体がなくなりつつある今、このどっちつかずの素材こそが活躍するのかも知れません。カシミアセーターやシャツジャケットとのコーディネイトをお薦めします。写真はパルマのロータ、ミッドナイトブルー・ネイビーブルー・ウォッシュベージュの3色です。 左◇ミッドナイトブルー51,450円、中◇ウォッシュベージュ42,000円、右◇ネイビーブルー51,450円(すべてロータ)。

 

黒とベージュのハウンドトゥースに茶色のオーバープレイド柄、メイドインナポリのシェットランドツィードジャケットです。コーディネイトの幅は決して広くない柄ですがきちんと決めるととても知的な感じがします。今回は白のアットリーニのシャツとステファノビジのガーゼ織の黒のタイを合わせました。いかにも秋らしい装いです。 ジャケット196,350円(スティーレ ラティーノ)。

私が中年男性の魅力のひとつであると感じるのは、「くたびれた感じ」です。これが独特のセクシーさとかっこよさを醸し出すのですが、この感じを意図的に出すのがとても難しい(もちろん無精ヒゲをはやすなんていう短絡的なのはダメです)。とても上質なカジュアルウェアを購入し、それを着込んでいくとその感じが徐々に出てきます。特に写真のレザーブルゾンなどは着込めば着込むほど良い「味」が… まるで熟成されたワインのように… フェデリのカシミアマフラーにヤコブコーエンのブラックジーンズを合わせました。 ブルゾン346,500円(セラファン)。

無地のネクタイは、与える印象が決まってしまうアイテムのひとつです。特にそれがフラットな質感の場合は礼装用のネクタイに見えたりもします。写真の3本は、ガーゼ織のソリッドカラータイ、印象はフラットな質感のものと比べより幅広く、TPOによって使い分けることができます。どんなアイテムとも相性が良くとても便利な一本です。ミラネーゼのようにブルーのワイドスプレッドシャツに合わせましょう。 各15,750円(ステファノ ビジ)。

ここのところの暖冬で厚手の素材は敬遠されがちですが、やはり秋冬の男らしい着こなしにはツィードやフランネルは欠かせません。その独特の風合いには機能性とはまったく別の「素材としての美しさ」や「味わい」があります。羽織ったときの体を包み込む感じというものは、薄手のウーステッド素材では味わえないものです。メンズファッションの中では、そういう感覚的な美点というものは常に持ち続けていたいものです。写真はナポリタンテイラーによるスーツにハンドメイドのシャツ、ウールカシミアのネクタイを合わせました。 スーツ357,000円(サルトリア サビーノ)。

もし知的で上品な着こなしをお考えならばスウェードシューズをお薦めします。その毛足の美しさや独特の風合いは履いている方をより良く見せるだけでなく、シルクのような履き心地も味わえます。一年を通して全てのアイテムにうまく合わせることができ、秋冬でのツィードやフランネルとの相性はバツグンです。写真は、ジーンズからスーツまで全てのスタイルに良く合う3モデル、ドーバー・ホルボーン・ウェランド、ベストレディメイドシューズです。 左◇ドーバー140,700円、中◇ホルボーン124,950円、右◇ウェランド124,950円(すべてエドワード グリーン)。

写真:新城 孝