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日本の靴工房の底力を実感できる新ブランドが登場

2018年4月22日
サンタリ レイジーマンシューズ1

 

日本の靴工房の底力を実感できる新ブランドが登場
靴好きなら注目しないわけにはいきません!

 

今回紹介するのは、2018年3月にスタートしたばかりの国産靴ブランド「SANTARI(サンタリ)」のサイドエラスティックスリッポンです。両サイドにエラスティックが縫い付けてあり、靴ひもを結ばずとも脱ぎ履きができるため、通称レイジーマンシューズ(怠け者の靴という意味)ともよばれる靴で、レースステイがあってもイミテーションである場合がほとんどなのですが、こちらのモデルは甲に痛みが出る場合は調整出来るようにと、シューレースを締めることも出来るようになっており、紐靴とエラスティックスリッポンの両機能を併せもつユニークなモデルなのです。

 

サンタリ 工房

まずは「サンタリ」について紹介しましょう。台東区橋場に工房を構え、国内の靴ブランドや靴作家のアウトワーカーとして活躍する舘 篤史さん(2015年にセントラル靴内を間借りし創業)が、構想から3年を経てスタートさせたハンドソーンウェルテッドシューズのオリジナルブランドです。国産ハンドソーンといえば10万円オーバーが当たり前ですが、同ブランドでは税別8万6000円で展開。このハンドソーンウェルテッド製法はフルハンドメイドによる伝統的な靴製法で、ビスポーク靴と高級レディメイドに散見される製法です。履き始めから反(かえ)りがよいなど、価格に見合ったメリットがしっかりあるのですが、手間と時間を要し、しかも高い技術が求められることから非常に高額になるわけです。機械式の靴に比べると、容易に手が出せるものではありませんが、例えばアッパーを木型につりこんだ状態で2週間のくせ付け(通常のレディメイドなら1日程度)を行うなど、丁寧に手間を惜しまず作られたこの靴を手にとれば、これが非常にお値打ちであることが分かります。

 

舘シューズ工房1
舘シューズ工房2

 

サンタリ レイジーマンシューズ2
サンタリ 切り替え

それでは靴を見てみましょう。捨て寸ほどほどのオーセンティックなエッグトゥながら、全体のシルエットはスマートで品が感じられるこの靴は、日本人の足形によりフィットしやすい小ぶりのヒールカップであり、木型は体の重心が絶えずインサイドに向かう内ひねりの形状で、しかも、トップホールのアウトサイドがインサイドに比して著しく低いなど、コンフォートな木型であることが理解できます。

サンタリ 切り替え

エラスティックのスリットを見れば、これも美しい仕立てであることが見てとれますし、切り替えは後ろにいくほど革の厚みを薄くしヒールにいたると切り替え無しのパーフォレーションになるという手の込んだものです。また、切り替え部分はあえて断ちっぱなしにしてあり、舘さんによれば、自身で好みの靴クリームで色を入れマイ・オンリー・シューズに仕上げて履いてほしいとのことです。

 

ちなみに、ブランド名の「SANTARI(サンタリ)」とは、“燦たり(輝いて鮮やかなさま)”という意味で、履く人が燦然と輝くことを願って名付けられているそうです。これは靴職人が靴づくりを生真面目に追求した、その姿勢の表れなのだと思うのです。この靴を手にとれば舘さんの誠実でひた向きな人柄を感じ取ることができ、筆者はこの新ブランドに大変好感をもちました。一人でも多くの靴好きにこの靴を履いてほしいと思うのです。

 

舘シューズ工房3
舘シューズ工房4

 
 

舘シューズ工房3
舘シューズ工房4

 

SANTARI(サンタリ)8万6000円(税別)

●メイド・トゥ・オーダーシステムの概要
・製法:ハンドソーンウェルト製法9分仕立て
・フィッティング:サンプル(23~27.5cm)によるサイズ確認 ※調整不可
・デザイン:サンプルより好みのデザインを決定
・アッパー:アノネイ社ボカルー4色、チャールズ.F.ステッド社スーパーバック4色の計8種類から選択可
・納期:約2か月

 
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