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ヴィンテージ眼鏡蒐集の第一人者が作った “最も高級で上品な普通の眼鏡”

2018年4月28日
ゲルノット・リンドナー1

 

ヴィンテージ眼鏡蒐集の第一人者が作った
“最も高級で上品な普通の眼鏡”

 
ゲルノット・リンドナー氏は1990年にアイウェアブランド「ルノア」を創業し、アイウェアのクラシックデザインを牽引するブランドとして地位を確立。その洗練されたデザインで世界中に多くのファンを獲得しました。ところが、2010年を過ぎた頃から仕事が多忙を極め、同氏は一旦リセットしたいと考え、ルノアを信頼する知人に譲り渡すことに。しかし、一度は引退したものの、誰も成しえなかったスターリングシルバー製の眼鏡フレームを完成させたいという情熱が大きくなり、自らの名を冠したブランド「ゲルノット・リンドナー(GERNOT LINDNER)」を立ち上げ、2017年9月にスターリングシルバー製の新コレクションを発表するにいたったのです。
 

ゲルノット・リンドナー氏

 
そして、さる4月7日、新コレクションのお披露目とオーダー会が、ヨーロッパに続いて日本でもいち早く開催されました。当日はアイウェア界のレジェンドであるゲルノット・リンドナー氏本人も来日されたので、今回は同氏に新コレクションについてお話を伺いました。
 

ゲルノット・リンドナー2
ゲルノット・リンドナー3

 
 
 

困難を極めたスターリングシルバー製眼鏡の開発

 
澄んだ輝きのスターリングシルバーは、シルバー925(純銀はシルバー1000)ともいい宝飾品に使用される品位です。しかし、眼鏡フレームには剛性とバネ性が足りず、これまでいくつかの眼鏡メーカーがチャレンジしたものの、柔らかい銀の弱点を克服することが出来ませんでした。
ゲルノット・リンドナーでは2年におよぶ研究と実験の末、スターリングシルバー製でありながら眼鏡に必要な剛性とバネ性を与えることに成功。これまでの眼鏡作りとは工作機械からしてまったく違う製作方法を開発し、素材の質感を引き立てる繊細なプロポーションに仕立てています。

 

ゲルノット・リンドナー4
ゲルノット・リンドナー5

 

ゲルノット・リンドナー6
ゲルノット・リンドナー7

 
今回発表した眼鏡史に残る美しいコレクションは、リンドナー氏のアンティーク眼鏡に対する愛情と豊富な知識が生み出したものです。たとえば、繊細な彫金細工を施したモデル(写真左上)や、ブリッジが鼻当ての役目を兼ねた一山式(写真左下)などは、1910~1940年代にかけてのアンティーク眼鏡からインスピレーションを得ています。
 
 

ゲルノット・リンドナー氏

「非常に精緻な美しさと完成度のメガネ」と称賛したのは、眼鏡業界で35年のキャリアを持つグローブスペックス代表の岡田氏。スターリングシルバーの素材の持つ魅力に加え、プロポーションやディテールなどの作り込みが素晴らしく、クラシックながらも懐古的ではなく、この上なくシンプルでエレガントです。
 
さらに、一貫生産を行うことでコストダウンを実現し、スターリングシルバー製の眼鏡フレームを10万円以下でラインナップ。金無垢の眼鏡フレームが数十万円と高額なことを考えると、普通に買える最も高級な眼鏡といえるでしょう。
 
 

グローブスペックス代表の岡田氏とのツーショット

 
 

ゲルノット・リンドナー8
ゲルノット・リンドナー9

 

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上の写真は木製の専用メガネケース。        

 
 
 

最も影響を受けたのは1950年代以前のデザイン

 

ゲルノット・リンドナー氏

リンドナー氏が眼鏡の蒐集を始めたきっかけは、1952年に祖母からもらった眼鏡(写真左)だったそうです。この眼鏡は目尻が少しつり上がったフォックス型のデザインで当時はとてもめずらしく、リンドナー少年はこの1本をきっかけに眼鏡に興味を持ったそうです。
 
同氏が蒐集を始めた1950年代は、デザインが商業的に重視されるようになり、デザインによる差別化のため多くの製品が作られ始めました。眼鏡のデザインも同様で、それまでに無かった新しいデザインが次々に発表され、人々は新しいデザインに夢中になりました。
そのため、1950年代以前のアンティーク眼鏡は古めかしく映り、当時はタダで譲り受けることもめずらしくなかったそうです。

 

ゲルノット・リンドナー氏のアンティークコレクション1
ゲルノット・リンドナー氏のアンティークコレクション2

 

ゲルノット・リンドナー氏のアンティークコレクション3
ゲルノット・リンドナー氏のアンティークコレクション4

 
 
 

尽きることのない眼鏡作りに対する情熱

 

ゲルノット・リンドナー氏

そうして膨大な数になったコレクションですが、イタリアや日本の眼鏡の博物館にもかなりの数のアンティーク眼鏡を寄贈したそうです。その一部をにこやかに紹介してくれたリンドナー氏は御年77歳。
「新たにチャレンジしたいことはありますか?」と尋ねたところ、現在開発中のアンシンメトリーなデザインのクリップオンや、スターリングシルバーにバッファローホーンを組み合わせるアイデアを嬉々として話してくれました。眼鏡作りへの情熱はいまだに尽きることがないようです。

  

ゲルノット・リンドナー氏

 
 

お問合せ:グローブスペックス エージェント TEL.03-5459-8326

 
 

以下は展示されたその他のアンティーク眼鏡です。

 

ゲルノット・リンドナー氏のアンティークコレクション5
ゲルノット・リンドナー氏のアンティークコレクション6

 

ゲルノット・リンドナー氏のアンティークコレクション7
ゲルノット・リンドナー氏のアンティークコレクション8

 

ゲルノット・リンドナー氏のアンティークコレクション9
ゲルノット・リンドナー氏のアンティークコレクション10

 

ゲルノット・リンドナー氏のアンティークコレクション11
ゲルノット・リンドナー氏のアンティークコレクション12

 

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