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日本の伝統技術で製作された手植えブラシは洒落者注目のアイテムです

青山工房

青山工房 その1

日本の伝統技術で製作された手植えブラシは
洒落者注目のアイテムです

今から数年前のこと、百貨店の催事で実演販売していた靴ブラシを何気なく手に取ったところ、手にしっくりと馴染み、絶妙なコシとしなやかさを併せ持つブラシに驚きを覚えました。実演していたのは青山工房を主宰するブラシ職人の青山昭次さん。青山工房は埼玉県日高市に工房を構える手植えのブラシを作る工房で、青山さんは東京都指定伝統工芸士に認定された江戸刷毛職人、平野道孝氏のもとで14年間の修業の末1989年に独立したそうです。
 

青山工房
青山工房

 

ブラシの平野で修業した
青山昭次氏が創業した青山工房

今回はそのブラシがどうやって作られているのか、青山工房を訪ねてみました。しかし、残念なことに青山さんは1年前に他界され、今は息子で2代目の青山大輔さんが工房を継がれていました。

その大輔さんは大学を卒業した1995年に、父の跡を継ぐべくブラシ職人としての修業を開始。初めの5年間は下積みとして、師匠である昭次氏のブラシ製作を出来高払いで手伝い、一通りの技術を身につけます。これで晴れて一人前として認められ、ようやくブラシ職人として青山工房の一員になったそうです。

青山工房

 

青山工房

青山工房
一穴分の毛量は指先の感覚だけで正確に分かるそうだ。

ハンドメイドの温もりが実感できる
すべて手植えによる逸品!

ブラシを作る工程は、昔も今も変わりなく、いちばん根気が必要なのは、台座に開けられた小穴に毛材を植え付けていく作業です。そうして作られた極上の手植えのブラシは、機械づくりに比して仕上がり美しいうえ、強くこすっても毛材が抜けにくく一生ものになるといいます。

また、小穴に毛材を植え付けていく作業は大変な集中力が必要で、大判の洋服ブラシであれば1日に2本半しか作れません。大輔さんは、「この作り方しか知りませんから」と謙遜しますが、作業風景を見ていれば、先代が培ってきたやり方をとても大切にしていることが伝わってきます。その反面、昔堅気の職人にはない柔軟さも持ち合わせており、今の時代に合わせ「伝統」に縛られない気質もそなえています。

ちなみに、一番気を遣う工程を聞いたところ、最後の毛の刈り込みという答えが返ってきました。「どの工程も気を抜けませんが、この最後の作業で失敗をするとそれまでの工程がすべて台無しになりますから」と話してくれました。

 

青山工房
用途にあわせて毛足の長さを調整している。
青山工房
毛材は剪定バサミを使用し丁寧に刈り込まれてゆく。

 

良いものを長く大切に使う
その価値観を支える道具を作る

使い捨ての時代が終わりをむかえ、多少高くても良いものを長く大切に使いたいという消費者意識が高まり、さらに職人仕事が見直されてきたことも後押しし、洋服や靴のお手入れに高価な手植えのブラシを購入する方が増えてきました。これまで50代以上が圧倒的に多かったのそうですが、最近は若い方にも興味を持ってもらえるようになってきたそうです。

美しい手工芸品でもある手植えブラシには、手仕事でなければ叶わない精緻さがうかがえます。今後もこの職人技と伝統を残すためには、現代の生活スタイルにも取り入れやすいデザインであることが重要だと思うのです。

BOQでは青山大輔さんとともに、『新しい日本伝統の職人ブラシ』として靴ブラシと洋服ブラシを作るプロジェクトをスタートしました。完成はもう間近。次回はそちらをお披露目するので、どうぞお楽しみに。

青山工房

 
青山工房 オリジナル
 

青山工房
台座の毛材を植える小穴は中心は真っ直ぐで外側に向かうにつれ放射状になっている。
青山工房
用途に応じ毛のコシの強さを調整する製毛は。蒸気をあて生毛の油分を落とし柔らかくなるのだそうだ。

2017.09.06 UPDATE

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