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ピエール・コルテが紡いだ靴づくりの真髄

2016年12月21日

コルテ

スペシャルインタビュー

ピエール・コルテが紡いだ靴づくりの真髄

コルテ

あまたのシューメーカーが存在するなかで、独創的で芸術の域に達する職人技術を有する作り手が存在する。とりわけ功成り名を遂げた作り手が生み出した作品は、人々を魅了する不思議な吸引力を持ち、見るものを圧倒する力を持っている。そんな作り手の一人に挙げられるのがピエール・コルテ氏だ。
 
ピエール・コルテ氏は、17歳から製靴技術を学び、ジョン ロブやベルルッティでキャリアを積んだ後、1990年に自身のシュール・ムジュール(ビスポーク)専門のアトリエをパリに開く。2004年に日本上陸を果たし、その独特なフォルムと色使いで、間もなく日本でも人気ブランドに。現在は世界13カ国にブティックを構え、世界中にコルテファンを獲得している。また、2008年には、その最高峰の技量が認められフランス文化省からメートル・ダール(日本の人間国宝に相当)に認定されている。
 

ピエール・コルテ

 
 
さて、去る12月3日から7日の5日間、メティエ・ダール(フランス語で美術工芸、職人技の芸術の意)の継承に取り組むウォッチメゾン、ヴァシュロン・コンスタンタンの銀座ブティックで、コルテのアートシューズを展示する「スリエ・ダール」が開催された。時計と靴という意外なコラボレーションだが、実はパリでは数年前からイベントを実施しているそうだ。今回はその「スリエ・ダール」開催にあわせて来日したピエール・コルテ氏に、展示されているアートシューズと氏本人の思い、そして今後の展開について話を伺った。
 

ヴァシュロン・コンスタンタン 銀座ブティック 店内
ヴァシュロン・コンスタンタン 銀座ブティック 店内

 

 

「過去から引き継いだ技術は、未来に引き継いでいく責任がある」
メートル・ダールに認定されたコルテ氏が語ったこと

コルテ

BOQ:今回展示しているアートシューズは、すべてご自身が制作されたのですか?
 
ピエール:弟のクリストフと一緒に制作しました。
 
BOQ:アートシューズ製作で使った素材や技術は、普段の靴作りに活かされるのですか?
 
ピエール:それは無いです(笑)。例えば、鳥の巣の作品は木肌を表現するのに靴の部材であるコルクを使っていますが、靴作りとは全くリンクしていません。アートシューズを制作するのは、既成概念から解き放たれた自由な創作を行うためです。
 

アートシューズ

 

BOQ:さて、今回の展示会について伺います。ヴァシュロン・コンスタンタンで開催したのはなぜですか?
 

コルテ

ピエール:銀座ブティックでイベントを行ったのは昨年に続き2回目です。パリでは数年前から一緒にイベントを行っています。なぜなら、共通の顧客が沢山おり、そして、デザインとクオリティを重視する姿勢が共通しているからです。また、ヴァシュロン・コンスタンタンは、メティエ・ダール(仏語で美術工芸、職人技の芸術の意)の継承に取り組んでおり、そのため、メートル・ダール(日本の人間国宝に相当)である私の技術を体感できるアートイベントを開催したという訳なのです。
 
 

コルテ

 
 
BOQ:メートル・ダールというのは、フランス文化省が最高峰の技量を誇る職人の技術を、国家遺産として保護し、その技術を後世に伝承することを目的に、日本の人間国宝を参考にして設立されたそうですね。そして、メートル・ダールに認定されると、技術の継承者を選び、後世へと伝える責務を担うそうですが、具体的にどういったことをされているのですか?
 
ピエール:シュール・ムジュールのアトリエにいる2名のスタッフに、私が持つ技術を毎日1時間かけて教えています。私は靴作りを始めて3年目くらいから、他の職人に自分が知っている技術を教えてきました。技術は自分のためだけでなく伝えることが大切だと思います。また、彼らに教えているのは技術だけではありません。自分の仕事に誇を持ち、情熱をもって取り組まなければいけないということ。それから、自分の考えに固執せず、他人の考えに素直に耳を傾けなければならないということです。そうすれば、普段の生活の中であっても、様々なことからインスピレーションを得ることができるのです。
 

コルテ

BOQ:日本には「死んで金を残すのは三流、名を残すのは二流、人を残すのが一流。」という言葉があります。あなたはまさに一流の靴職人ですね。しかも、靴作りを若者に魅力ある仕事にしたという功績もあります。靴職人として唯一メートル・ダールに選ばれたというのも納得です。
 
ピエール:私もその言葉に共感します。自分の代だけで技術が失われるのは、残念なことです。過去から引き継いだ技術は、未来に引き継いでいく責任があると思います。
 

コルテ

 
 
BOQ:今後靴作りで取り組みたいこと、特にサプライズがあれば教えてください。
 
ピエール:スニーカーを作りたいです。私は子供の頃からスニーカーが大好きで、最初に好きになったスニーカーは、祖母が誕生日にプレゼントしてくれたドイツ製のスニーカーでした。特に好きなスニーカーは、アディダスのスタンスミスやアメリカーナです。私が靴の世界に入るきっかけになったのはスニーカーといえるでしょう。
そして実はコルテから念願のスニーカーを発表する予定です。今は詳しく話せませんが、アルカと関連があるスニーカーになる予定です。

 
BOQ:スニーカーがお好きとは以外です。コルテが手掛けるスニーカーとは興味深いですね。発表を楽しみにしています。今日はありがとうございました。
 
ピエール:こちらこそありがとう。
 
 

これが遊び心を徹底追及したアートシューズ

コルテ
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お問合せ:メゾン コルテ青山 TEL.03-3400-5060 www.corthay.com

 

写真:小林 邦寿


 

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