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紳士の装いに華やぎを。上質な風合いを極めるドレイクスのビスポークタイ

2016年12月4日

ドレイクス

第7回 Drake’s

紳士の装いに華やぎを。上質な風合いを極める
ドレイクスのビスポークタイ

Drake’s(ドレイクス)は、1977年にデザイナーのマイケル・ドレイク氏とイザベル・ディクソン氏によって創業したネックウェアを中心とした英国を代表するブランドだ。ロンドンのハバーダッシャーストリートに本社兼自社工房を構えており、当初はスカーフ、ブランケット、ポケットスクエアを展開していた。現在はネクタイやマフラーを中心としたハイクオリティなアイテムを展開するブランドとなっており、その中でもネクタイに関しては自社工房の職人によって作られる“メイド・イン・ロンドン”にこだわっている。もともとハバーダッシャーストリート界隈は300年前にネクタイの生地として使われてきた絹織物で栄えた地域だ。そんなネクタイと縁のある聖地で、あえて本社を構えるだけのことはあり、高品質なネクタイ作りにこだわり続けているブランドなのである。

 
今回は、日本でも定期的に行われている“ビスポークタイ”のトランクショーにあわせて来日したマイケル・ヒル氏に、ビスポークタイのこと、そして既製品のネクタイについて伺ってみた。

 

マイケル・ヒル氏

 

マイケル・ヒル氏

 
マイケル・ヒル氏は、ドレイクスのネクタイビジネスの立ち上げに携わってきたチャールズ・ヒル氏の息子だ。ロンドン・カレッジ・オブ・ファッションを卒業後に6年間リチャード ジェームスで働いていた。そのときに、マイケル・ドレイク氏に引き抜かれ、2006年にドレイクスに入社。現在はクリエイティブディレクターの役職に就いている。ドレイクスのネクタイを知り尽くした人物なのだ。

 

マイケル・ヒル氏

 
 
 

上質な素材と作りへのこだわりが生む洗練されたスタイル

「既製のタイもビスポーク用のタイも生地および縫製のクオリティーに変わりはありません。素晴らしい生地を使うことが創業当時からのポリシーですから。どこで生産されている生地であれ、最高品質のものであれば積極的に使います。」
ドレイクスはネクタイを作る縫製工場は自社内(本社の上の階)に持っているが、生地メーカーではない。そのため生地メーカー数社から生地を仕入れているのだ。エクスクルーシブに織らせた最高品質の生地やデザインに優れている生地、マイケル・ヒル氏が自らデザインしたオリジナルの生地、ドレイクスのアーカイブにある生地などをうまく使い分けている。
 

ドレイクス 既成ネクタイ集合

 

ドレイクス ネクタイ集合

 
「シーズンごとに新作を出していますが、年間通じて変わらない定番のコレクションもあります。50ozヘビーツイルのものやグレナディンのネクタイです。とくに織り目の大きいグレナディン生地は1928年製の古いイタリア製のグレナディン織機で織り上げた、とても貴重な生地です。ドレイクスを代表するネクタイですね。展開しているネクタイはジャカードのものが4割、プリントものが6割程度です。定番のネクタイはイギリスの生地が多いですが、シーズンコレクションはイタリアの生地を使ったりしています。」
 
「縫製のクオリティーに関しては、他社ではあまり行っていないディテールがあります。裏地のない仕様のネクタイは剣先の縁の処理を昔ながらの“ハンドロール”で仕上げています。これは熟練した職人にしかできない技で、ドレイクスが誇れるものの一つです。また、検品にも力を入れており、18工程ごとに検品するように注意をしています。
 

ハンドロール説明画像

裏地は共地、ネイビーの裏地、裏地なしのハンドロール仕様が選べる。右がハンドロール仕上げのネクタイ。軽やかで、エレガントな雰囲気を好む人におすすめ。


 
デザインの特徴としては小剣先の“フレアテイル”と呼ばれる末広がりのデザインも同ブランドならではだ。大剣と小剣をずらして結んだときや、小剣を長めにしたときに“フレアテイル”がチラチラと見える。視覚的な効果も考えられているのだ。
 

フレアテイル説明画像

末広がりになった小剣先はドレイクならではのデザイン。上質な生地とともに、”美しく決まる”という定評を生んだディテールだ。


 
 
 

ビスポークタイは生地の宝庫

「ビスポークタイは5、6年前から本格的に開始しました。現在は日本の他に、英国国内ではロンドン、米国ならニューヨーク。フランスやスウェーデン、韓国、香港でも展開しています。香港はプリントタイが人気ですし、日本は織りが中心。ニューヨークは発色のいいカラーに人気が集まります。スウェーデンは寒冷地ということもありカシミアを選ばれる方が多いですね。各国のカスタマーの好みに合わせて用意する生地を変えています。

 

ビスポークタイ生地

 

ビスポークタイ生地

ビスポークタイのトランクショーでは、定番生地に加え、アーカイブなどの特別な生地も豊富に取り揃えられる。


 
各国で行われるビスポークタイのトランクショーには、マイケル・ヒル氏自ら店頭に立って接客することもあり、カスタマーの意見を聞きながら販売している。年配の常連が中心かと思っていたが、意外と若い世代も増えてきているという。また日本の消費者はネクタイに関する知識が深く、ドレイクスのネクタイ作りにも関心を持っているとのこと。日本のカスタマーは世界一素晴らしいそうだ(笑)。

 

真剣に話を聞くマイケル・ヒル氏

ビスポークの接客では、好みの生地とスタイルにあったベストな仕様などアドバイスをもらえる。


 

ビスポークタイ生地アップ
ビスポークタイ生地スワッチ

 

ビスポークタイ生地スワッチ
ビスポークタイ生地スワッチ

 
 
 

生地やサイズ、芯地で1本の印象を変える愉しさ

“ビスポークタイ”の具体的な説明をしておこう。生地はとにかく豊富に揃っていて、ビンテージ生地もある。もちろん定番の生地を選ぶこともできる。本数は1本から注文することができるという有難いシステムだ。長さは140~150cmまで、大剣の幅は7~9cmでともに1cm刻みで選べる。ちなみに既製品の幅は8cm。裏地は通常のネイビー、共地、裏地なし(ハンドロール仕様)が選べる。芯地はライト・レギュラー・ヘビーから選ぶことができるのだ。たとえば厚地の生地を選んだ場合、芯地を軽め(薄い)のものにするなど、バランスを考えてアドバイスしてくれる。“ビスポークタイ”には特別にネイビー地にゴールドロゴのラベルが付き、専用のボックスに包んでくれる。エクスクルーシブな心使いというのも嬉しいものだ。長さや幅、芯地、裏地の種類に関係なく価格は同じに設定されている。

 

ビスポークタイ生地スワッチ
ビスポークタイ生地スワッチ

(写真左)体系やび方からもネクタイの最適な長さは変わってくる。ビスポークでは細かなアドバイスを受けることができる。(写真右)芯地は4種類用意されている。選んだ表地の生地とのバランスを考えて使い分けるとのこと。


 

ビスポークタイ用ラベル
ビスポークタイ用ボックス

ビスポークタイにのみ使用するラベルと専用ボックス。1本からオーダーできるのでギフトにもおすすめ。


 

“ビスポークタイ”のメリットはやはり好きな生地が選べるということだ。こだわる人は芯地の柔らかさも大切なポイントだろう。また小柄で首の細い方だと既製品ではどうしても長くなってしまう。ネクタイの長さは好みもあるが結んだときに剣先がベルト付近にくるのが理想とされる。結び方によっても最適な長さは異なってくるので、自分の結び方を考えて選びたい。

 

最後にマイケル・ヒル氏のネクタイのこだわりについて伺ってみた。

「個人的には結び目が小さいプレーンノットが好きです。イギリス人はプレーンノットで結ぶ人が多いです。ライトウエイトの生地を選ぶと結び目を小さくすることができますよ。色はネイビー、次いでダークグリーンが好きですね。持っている本数は内緒です(笑)」

 

マイケル・ヒル氏

 
なお、日本での“ビスポークタイ”のトランクショーは、イセタンメンズ、阪急メンズ東京、リングヂャケット マイスター淀屋橋、ブリティッシュメイド 青山本店などで行った実績がある。

 
 

Order Price
 
表地 50種類以上
大剣幅 7~9cm(1cm単位)
長さ 140~150cm(1cm単位)
芯地 ライト・レギュラー・ヘビー
裏地 ネイビー(裏地付)・セルフ(共裏)・ハンドロール(三巻)
価格 2万9500円(税別)
納期 約3ヶ月後
※オーダー会用の「Drake’s」ネームラベルがつきます。

 

お問合せ:ブリティッシュメイド 青山本店 TEL.03-5466-3445  www.british-made.jp

 

文:倉野 路凡  写真:新城 孝


 

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